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2011年近現代史サマーセミナーのご案内

■□ 近現代史サマーセミナーのご案内 □■
日時:2011年9月3日(土)・4日(日)
会場:長崎県長崎市ニューうらかみホテル(〒852-8186長崎市岩川町10-6)

近現代史サマーセミナーとは、大阪歴史科学協議会帝国主義研究部会・大阪歴史学会近代史部会・日本史研究会近現代史部会の有志による実行委員会が毎年主催する、書評会・研究報告会・フィールドワークを軸とする合宿形式のイベントです。

◎テーマ:「近現代と労働」
◎研究報告(1):安岡 健一氏(大阪大学大学院文学研究科/日本学術振興会特別研究員PD)
◎研究報告(2):佐々木 啓氏(早稲田大学文学学術院助手)
◎書評:三輪 泰史著『日本労働運動史序説―紡績労働者の人間関係と社会意識―』(校倉書房、2009年)
◎フィールドワーク:端島(軍艦島)

【申し込み】6月15日よりメールにて受付開始(先着30名)
【連絡先】サマーセミナー実行委員 板垣 貴志 itagaki◆port.kobe-u.ac.jp

(※◆を@に変換してください)

1990年代以降、新自由主義が猛烈な広がりを見せるなか、人々の生活や生命が脅かされる事態が現出しています。こうした状況に対して、近現代史研究のなかで「生存」や「福祉」といった論点を歴史的に捉えなおそうとする動向が生まれていることについてはご存知かと思います。このような問題関心から、近現代史サマーセミナーにおいても、小松裕氏『「いのち」と帝国日本』書評会(2009年)や、高岡裕之氏の近業をめぐるミニシンポジウム(2010年)を企画してまいりました。
そして昨今の新自由主義の広がりのもと、非正規雇用の増大や、「派遣切り」、ネットカフェ難民などが社会問題化するなかで、対抗としての反貧困運動が社会的に広がりを見せるなど、「労働」をめぐる問題群はきわめて重要な位置を占めています。
こうした状況に鑑みると、人々の「生存」を成り立たせる重要な条件の一つである「労働」の問題を、歴史学の論点として改めて考える必要があるのではないでしょうか。じっさい近年では、「労働」に関する新たな研究動向もあらわれているように思います。如上の点を踏まえて、本年度のサマーセミナーでは、<近現代と労働>というテーマを設定し、労働の問題を近現代史研究として現在どのように捉えなおすことができるのかを、改めて議論したいと思います。