Skip to content

米騒動・大戦後デモクラシー百周年研究会

米騒動・大戦後デモクラシー百周年研究会 published on

第一次大戦末の米騒動、朝鮮の三・一独立運動、中国の五・四運動の100周年が近づいています。折から1917年端境期からの実質米価騰貴率(米価上昇率を賃金上昇率で割ったもの)の急騰、それに応ずる工坑業地帯での賃上げ騒擾(争議・暴動)、大都市での消費者運動の急増が始まっていたことが指摘されています。したがって米産地である移出地帯富山県での18年夏の積出し反対を米騒動の始まりとして来たのには根拠がなく、1年も前から大消費(移入)地帯で始まっていたと判断されます。最も早かったのは北九州の炭田地帯と京浜の造船所群だったので、その2カ所で100周年研究会を始める次第です。

 

第1回 2017年10月7日~9日、開場7日 12時

北九州市立大学北方キャンパス(北九州市小倉北方4-2-1)

主催 九州歴史科学研究会・米騒動史研究会

始まりは筑豊炭田の暴動ですから北九州は米騒動の始動地だったわけで、そこから関門・広島湾にかけてのシベリア出兵の乗船地帯で米騒動が最も激化し、多くの炭坑労働者の生命の犠牲の上に、寺内内閣が倒され大戦後デモクラシーの扉が開かれたことは大きな意義をもつものです。100周年研究集会の第1回をこの地域から始めさせて頂く所以です。

「開会あいさつ」九州歴史科学研究会森丈夫、「米騒動百周年と研究の新局面」井本三夫、「日本の米騒動と中国」堀地明、「米騒動と山口県・長州閥」井竿富雄、「近代における北九州労働者の社会的・経済的特質」土井徹平、「ドイツ史からのコメント」今井宏昌、「朝鮮の米騒動期と三・一独立運動」渡引礼、「東アジア各地の大戦後デモクラシー」各氏分担、「コメント」森丈夫ほか

 

第2回(東日本) 2017年11月18・19日 主催 米騒動史研究会

専修大学生田校舎10号館10202室、18日 13時開会

(小田急向ヶ丘遊園駅北口で専修大行き小田急バス乗車)

今年11月は造船所暴動で最初の浅野造船所争議(横浜市内)の百周年に当たりますので23日の休日には(同年すでに3度も争議を繰り返していた石川島造船所を含め)見学会も行います。

講演には「百周年と米騒動像の転換」 井本三夫、「米騒動と朝鮮」趙景達、「1789年段階のフランスの食糧蜂起」近江吉明、「東南アの米輸出と日本による買占め」佐藤いづみ、「米騒動と民衆――神戸を事例として」(仮題)藤田貴士、「消費者運動からの米騒動」渡引礼 などを予定し、他に常磐炭田争議・中国情勢などについても講演依頼中です。

 

両集会の何れかで発表をご希望の方は米騒動史研究会(井本気付)

Eメール imoto-mt@jcom.home.ne.jp  宛ご連絡下さい。