「国旗損壊罪」は、様々な問題を指摘されながらも、多くの国民からの疑問や反対の声を無視して、衆議院を通過してしまいました。しかしながら、国旗への敬意を強制するのは思想信条の自由への侵害であること、また特に戦前の日本においては国旗は民衆を戦争に動員する際に用いられ、植民地の人びとにも強制されるなど、国家主義・軍国主義のシンボルだったという歴史的事実を踏まえると、歴史研究や歴史教育の立場からはこの問題を座視する訳にはいきません。なぜ「国旗損壊罪」が問題を含むものであり、なぜ歴史研究や歴史教育に携わる私たちは「国旗損壊罪」に反対するのか。報告者それぞれの立場から、この「国旗損壊罪」の持つ問題点や危険性について報告していただき、参加者と議論を深めたいと思います。Continue reading 緊急シンポジウム 「国旗損壊罪」はなぜ問題なのか―歴史研究と歴史教育の立場から―
ハラスメントのない学会を目指して
日本史研究会は、自由で民主的な研究・教育の発展に努めるため、所属・立場を問わず開かれた学会活動を行なっています。しかし、ジェンダーバランスの偏りや専門領域における閉鎖性の強い人的ネットワークの存在など、種々のハラスメントが起こりやすい環境にあることも否定しきれません。諸ハラスメントが放置されることは、会員の活動を委縮させることにも繋がり、自由で民主的な研究・教育の発展を阻害するものであります。
日本史研究会は健全な学会運営を行うために、日本歴史学協会の呼びかけに応じて「歴史学関係学会ハラスメント防止宣言」(2020年制定)に賛同しました。本会はこの防止宣言の内容を胸に刻み、会員と学会活動に関係する人々の権利と尊厳を尊重し、諸ハラスメントのない学会をめざします。
2024年1月20日 日本史研究会Continue reading ハラスメントのない学会を目指して
国家主義の台頭と思想・信条の自由侵害をもたらす「国旗損壊罪」制定に反対する
「国旗損壊罪」制定に向けての動きが加速している。自民党総務会で法案骨子が了承されたのに続き、日本維新の会、参政党、国民民主党との調整を経て、6月16日には法案(正式名称「国旗損壊処罰法案」)が国会に提出され、今国会での成立がめざされている。同法が成立すれば、「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法」により、「公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損」した者には2年以下の拘禁刑、もしくは20万円以下の罰金が科されることになる。私たち日本歴史学協会は1950年の設立以来、国家主義と軍国主義の暴走がもたらした戦前の日本の痛恨の経験に学び、平和で民主的な社会建設に貢献する歴史学の発展をめざして活動してきた立場から、この動きに対し深刻な危惧を表明し、同法の制定に反対するものである。Continue reading 国家主義の台頭と思想・信条の自由侵害をもたらす「国旗損壊罪」制定に反対する
日本史研究766号(2026年6月)
| 特集 「長い近世」の終わりと史料保存問題 | |
| 特集にあたって |
編集委員会 |
| 研究展望 | |
| 現代版の村請と自助・共助型史料保存方式の崩壊 | 木下 光生 |
| 都市における歴史資料継承の現状 ―伊丹郷町を事例に― |
加藤 明恵 |
| 持ち回り文書の歴史と現在 | 渡部 圭一 |
| 巡回する真宗講における史料をめぐって | 松金 直美 |
| 「現地保存主義」を再考する | 原 直史 |
| 研究展望 | |
| 近世史から怪異を考える/近世史を怪異から考える | 木場 貴俊 |
| 書 評 | |
| 朝比奈 新著『荘園制的領域支配と中世村落』 | 鎌倉 佐保 |
| 杉本弘幸著『ヨイトマケとニコヨンの社会史 ― 戦後失業対策事業・失対労働者研究序説―』 |
町田 祐一 |
| 新刊紹介 | |
| 佐々木 真・原田敬一・松本 彰編著『戦争を展示する―戦争博物館の過去・現在・未来―』 | |
| 部会・委員会ニュース | |
日本史研究会2026年7月例会
「戦間期中国をめぐる国際関係と在華日本人」
日時 7月25日(土) 13:00〜17:00
形態:オンライン開催(ZOOMを使用)
「上海共同租界の動揺と在華紡(仮)」
吉井 文美氏(国立歴史民俗博物館)
「中国海関と日本/日本人職員 ―海関をめぐる日英関係とその展開―(仮)」
【開催趣旨】
そこで本例会では、中国をめぐる国際関係の渦中にある在華日本人と日本本国の外交政策の相互影響を問う。これにより、パワーポリティクスの文脈からでは捉えきれない、多元的に展開する当該期の日中関係や東アジア国際関係を議論する機会としたい。
2026年度日本史研究会総会・大会
2026年度日本史研究会総会・大会
今年度の日本史研究会総会・大会の日程・会場・報告者は以下の通りです。
なお日程が10月第1土日、対面形式のみでの開催となっておりますので、ご注意ください。
日程:10月3日(土)・4日(日)
会場:京都女子大学 東山キャンパス(京都市東山区今熊野北日吉町35)
・大会会場周辺にはコンビニ・飲食店が少ないため、参加者の皆様は昼食のご持参をご検討ください。
・大会会場ではゴミを捨てることはできません。参加者各自でゴミの持ち帰りなど、ご協力をお願い申し上げます。
・大会会場では、日本史研究会への新規入会、ならびに年会費の納入や納入状況の確認を受け付けます。
| 10月3日(土) |
| 午 前 総 会 |
| 午 後 個別報告 報 告 鈴木 景二氏 芳澤 元氏 篠﨑 佑太氏 松谷 昇蔵氏 |
| 10月4日(日) |
| 共同研究報告 |
| 古代史部会 金 玄耿氏 中世史部会 勅使河原 拓也氏 近世史部会 山下 耕平氏 近現代史部会 中川 未来氏 |
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日本史研究会は、1945年の創立以来、学会誌『日本史研究』を刊行して参りました。70年余の長きにわたり会誌を刊行できましたことは、ひとえに会員・著者各位のご支援、ご協力の賜物と深く感謝しております。
