Skip to content

2017年5月例会

2017年5月例会 published on

領主財政を考える

報告: 高野 信治 氏 (九州大学大学院 比較社会文化研究院) 

                 「近世領主財政への一視角―大名財政の公的性格をめぐってー」

     下重 清 氏 (東海大学 文学部)  「譜代小田原藩の財政を考える―近世前期を事例に―」

    金森 正也 氏(秋田県公文書館)  「化政・天保期における秋田藩の上方調達銀運用と館入」

    荒武 賢一朗 氏(東北大学 東北アジア研究センター)  「近世における銀主と領主」

 

日時:2017年5月13日(土)午後1時~午後6時

場所:京都大学吉田キャンパス本部構内 文学部新館2階第3講義室

  (京都市左京区吉田本町 市バス「京大正門前」または「百万遍」下車)

   

 遅くとも18世紀中期以降、 幕藩領主財政の運営が厳しくなるという点については、大方の共通理解が得られている。その一方で、領主財政が本当に困窮していたのかについて疑問を差し挟む研究も出てきている。特別会計という形で「隠し資産」が存在していることがその論拠であるが、領主階級が領内・ 領外で膨大な資金を調達していたという事実は厳然と存在する。領主はなぜ資金を必要としたのか、収入が不足しているのか、あるいは支出が過大なのか、それは短期的な現象なのか、それとも構造的な問題なのか、といった点について、時代ごとに区分しながら検討を加える必要は依然として残されている。そこで本例会では、これらの点について、藩政史・経済史、 双方の視点から分析を加える。領主財政の困窮原因・使途という古くて新しいテーマについて、藩横断的に再検討を加えることで、近世史研究者に広く参照されるような議論の土台構築を目指したい。

入場無料。一般来聴歓迎。予約不要。

お問い合わせは日本史研究会 075-256-9211