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2011年3月例会

2011年3月例会 published on

2011年3月例会

日時:3月26日(土)午後1~5時

場所:機関紙会館五階会議室

(京都市上京区新町通丸太町上ル東側 地下鉄丸太町駅下車 二番出口より西へ徒歩5分

市バス府庁前下車すぐ)

【テーマ】海外における日本史研究の現在(いま)

【報告者】

・スザンヌ・ゲイ氏(オべリン大学教授) 「北米史学界における日本史の近年の潮流」

・朴晋熯氏(仁川大学校日語日文学科教授) 「韓国の日本近世史研究動向―2000年代以降を中心としてー」

・李豪潤氏(立命館大学文学部日本史学専攻助教) 「近世東アジアにおける知のネットワーク-人・書籍の移動と思想連鎖-」

・クリストファー・メイヨー氏(プリンストン大学院生) 「日本戦国史の再発見」

 

近年、海外における日本史研究の成果は質量ともに向上し、日本語で読むことができる機会が増える一方で、その全体的な動向について十分な関心が払われているとは言い難い。海外の研究動向を把握することは、我々が見逃しがちな問題設定や研究視角を自覚することになり、より豊かな歴史像を描くことに繋がるのではないだろうか。

本例会では、韓国・アメリカの日本史研究者に、最新の研究動向の紹介に加えて、海外で日本史研究を行う意義と可能性などについて、ご自身の研究や経験を踏まえながら報告していただくことで、海外における日本史研究の成果を受けとめる場を設け、今後の日本史研究の発展に繋げたい。

3月例会はインターネット中継を行います。中継ページはこちらです

 

入場無料。一般来聴歓迎。予約不要。

お問い合わせは日本史研究会 075-256-9211

向日市立向陽小学校から発見された複廊遺構(推定長岡宮西宮)の保存についての要望書

向日市立向陽小学校から発見された複廊遺構(推定長岡宮西宮)の保存についての要望書 published on

向日市立向陽小学校から発見された複廊遺構(推定長岡宮西宮)の保存についての要望書

長岡京は延暦三年(七八四)に平城京から遷都して以来、同一三年に平安京に移るまで、桓武天皇が都としたところである。かつては「幻の都」と言われたことがあるが、長きにわたる発掘調査によって都の中心である内裏や朝堂院・大極殿などが発掘され、その全貌が明らかにされつつある。その成果によると、長岡京は平城京から平安京への変化を解明するために重要であるばかりでなく、内裏が西宮(第一次内裏)から延暦八年(七八九)に東宮(第二次内裏)に移ること、朝堂院が八朝堂であること、平安宮翔鸞楼相当施設が発見されたことなど、長岡京固有の特色があることが判明している。
長岡京の特色である重要な遺構のうち、東宮(第二次内裏)は調査がかなり進展し、築地回廊の一部などが現地に保存されている。また、大極殿や朝堂院は多くの建物遺構が現地で保存され、昨年には阪急電鉄西向日駅西口のすぐ北に史跡長岡宮跡朝堂院跡案内所が開かれて、遺跡の公開・活用の模範とされるべき事例となっている。これらはひとえに国や府・市当局の積極的な文化財行政に基づくものであり、大いに敬意を表するところである。
長岡京の中心である内裏や大極殿・朝堂院はおおむねその実態が解明され、その位置づけがはかられているが、唯一なお不明な点が多いのが西宮(第一次内裏)である。西宮は朝堂院・大極殿の北側にあるとされてきたが、その位置からはまだそれに該当する遺構は発見されておらず、近年ではむしろ大極殿・朝堂院の西側に比定する見解が有力となりつつある。西宮が大極殿の北か西かは単なる位置比定にとどまらず、内裏と大極殿との関係という日本古代史上の重要な問題につながり、避けて通ることができないものである。その解明のためには従来の発掘成果の見直しや文献的な検討が必要であるが、最大の鍵が遺構の発見であることは言を俟たない。
さて、昨年一〇月から向日市立向陽小学校において校舎建て替えに伴う発掘調査が行われ、一二月一八日付けの新聞各社の朝刊では、その成果について「長岡宮、幻の西宮遺構か」(京都新聞)などと大々的に報道された。新聞紙上の識者の談話では、今回の遺構を西宮とみる見解が多く、今後の調査と検証が期待されるところである。とりわけ、複廊とその外側と内側の雨落溝がセットで発見され、また発掘区域内の柱穴がすべて残っているなど、遺構の残り具合は良好である。複廊は北面回廊と西面回廊が認められ、重要な施設の北西隅にあたり、施設全体の復元の有力な根拠となるものである。柱穴の大きさ、雨落溝が石組みであるなど、すでに保存されている東宮(第二次内裏)を凌ぐ要素も看取される。掘立柱の複廊は平城宮内裏内郭や後期難波宮の内裏に用いられ、後期難波宮の内裏とは柱間の規模が一致する。内裏級の遺構であることは間違いない。市民などの関心も高く、報道の明くる日の現地説明会であるにもかかわらず、四〇〇名を越える参加があったと聞く。
小学校の耐震補強工事などの校舎改築は焦眉の課題であるが、生の遺構は再現することができない。回廊や雨落溝は旧校舎の東端にあたり、市立小学校の校地という公有地に立地する。その点からすれば、義務教育の教材として活用することが充分に考えられる。地域の文化遺産であることは言うまでもなく、広く東宮(第二次内裏)や朝堂院・大極殿の遺構と合わせることによって、長岡京ひいては日本古代史を考える重要な素材とすることができる。
そこで、以下の二点につき、関係諸機関に強く要望するものである。

一.遺跡を破壊することなく、現地保存の措置をとっていただきたい。
二.学校教材や歴史的な文化遺産として活用できる施設を設置していただきたい。

二〇一一年一月一二日

日本史研究会

文化庁長官  近藤 誠一 殿
京都府知事  山田 啓二 殿
京都府教育長 田原 博明 殿
向日市長   久嶋  務 殿
向日市教育長 奥野 義正 殿

2011年1月例会

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日本史研究会 1月例会 「移行期からみた中世と近世」

日 時 2011年1月8日(土)午前10時~午後6時
会 場 京都大学百周年時計台記念館2階 国際交流ホールⅠ
(京都市左京区吉田本町 吉田キャンパス、時計台下)

テーマ 「移行期からみた中世と近世」

    報告者

  • 竹井 英文氏(一橋大学大学院生)  「織豊政権の東国統一過程―「惣無事令」論を越えて―」
  • 尾下 成敏氏(京都橘大学非常勤講師) 「豊臣政権の九州静謐」
  • 跡部 信氏 (大阪城天守閣主任学芸員) 「豊臣政権の対外構想と秩序観」
  • 本多 博之氏 (広島大学大学院准教授)  「中近世移行期西国の物流」
  • 渡辺 尚志氏(一橋大学大学院教授)  「中世・近世移行期村落史研究の到達点と課題」
  • 早島 大祐氏 (京都大学助教)   「戦国期研究の位相ー勝俣鎮夫氏の著作を読みなおす」

中近世移行期をめぐる研究条件は近年、大きく変化している。一六世紀史研究を進める際の技術的問題の一つであった無年号文書の年次比定の見直しによって、織豊期を中心に、従来とは異なる新たな政治過程が描かれつつある。また、研究の前提となる室町時代像についても、近年、その像は大きく書き換えられはじめている。以上の研究動向を受け、本例会では当該期をいかに位置づけるかという大局的観点から、六本の報告を用意し、中世史、近世史研究者双方の議論の場を提供したい。

一般来聴歓迎。入場無料。予約不要。
問い合わせ先 日本史研究会 075-256-9211

2010年12月例会

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日本史研究会 12月例会 「日本近現代史における生存権研究の成果と課題」
日 時 2010年12月23日(木祝)午後1時~5時
会 場 機関紙会館5階会議室
      (京都市上京区新町通丸太町上ル 東側
       地下鉄丸太町駅下車 二番出口より西へ徒歩5分
       市バス府庁前下車すぐ)
テーマ 「日本近現代史における生存権研究の成果と課題」

報 告 吉川  圭太氏(人と防災未来センター)
           「大正期の法と社会をめぐる研究成果と課題」
      川内  淳史氏(関西学院大学大学院研究員)
           「近現代地域社会と医療・福祉ー社会変容把握の方法としてー」
        コメント 大川 啓氏

  「健康で文化的な最低限度の生活」とは、具体的にいかなるものとして提示されたのか。そしてそのような生き方を求める動きは、歴史的にどのように展開してきたのか。貧困と格差が拡大し、大規模な自然災害が頻発する現代社会において、この課題を具体的に明らかにすることは、歴史学の重要な課題となっています。現在研究委員会では、「生存」を巡る歴史的な相克に焦点をあてることで全体史をとらえる大会シンポジウムを検討中です。
  本例会では、最近研究が深まりつつある日本近現代史における生存権研究の成果を共有し、議論を深めていくとともに、今年度の大会の方向性を検討することを課題としています。

 

12月例会は、インターネット中継を行います。中継情報は、中継のページ(実験中)をご覧ください。

 

一般来聴歓迎。入場無料。予約不要。

奄美豪雨の情報収集へのご協力依頼

奄美豪雨の情報収集へのご協力依頼 published on

私ども歴史資料ネットワークでは、2010年10月20日の奄美豪雨災害における文化財の被災状況について、緊急対応体制をとり、情報収集を行っています。10月28日(木)から11月12日(金)までの平日13時から17時には事務局員が常駐し、史料・民具の救済や保全の相談を受け付けております。指定文化財だけではなく、民間所在の史資料についても、積極的に保全をはかりたいと考えております。

貴会の会員のみなさまにも、奄美にコネクションをお持ちの方がおられるかと存じます。もしも、そうしたなかで史料の救済・保全に関してお困りになられている方がおられましたら、当ネットワークにご一報いただければ幸いです。これまでの経験から、お手伝いをさせていただけるかと思います。

  • 歴史資料ネットワーク事務局長 中野 賢治
  • 〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1神戸大学文学部内 歴史資料ネットワーク
  • 電話&FAX:078-803-5565(平日の13時から17時まで)
  • e-mail:s-net@lit.kobe-u.ac.jp

追記 当ネットワークの活動については、ブログにまとめてあります。ご参照ください。
歴史資料ネットワーク ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net

歴史教育シンポジウム 「韓国併合」100年と歴史教育

歴史教育シンポジウム 「韓国併合」100年と歴史教育 published on

 歴史教育シンポジウム開催要領

  • テーマ:「韓国併合」100年と歴史教育
  • 主 催:日本学術会議史学委員会・日本歴史学協会
  • 日 時:2010年10月23日(土) 13時30分~17時30分
  • 会 場:学習院大学 北2号館10階 大会議室
  • 次 第:
  • 開会挨拶  櫻井万里子(日本学術会議会員・東京大学名誉教授)
  • 趣旨説明  木村 茂光(日本学術会議会員・東京学芸大学教授)
  • 司  会   栗田 伸子(東京学芸大学教授)
  • 講  演   姜  徳相(滋賀県立大学教授)
  • 「「韓国併合」前後のメデイア報道」(仮題)
  •    加納 格 (法政大学教授)
  • 「20世紀初頭ロシアの東アジア政策」(仮題)
  •   関原 正裕(埼玉県立川口高校教諭)
  •     「高校日本史における日露戦争~「韓国併合」・植民地支配の教育実践」
  •   閉会挨拶  高埜 利彦(日本歴史学協会委員長・日本学術会議連携会員・学習院大学教授)

日本史研究576号 2010年8月

日本史研究576号 2010年8月 published on

表紙 576 (8月)号
研  究
明治前期における大名華族の意識と行動          内山 一幸 
        -立花寛治の農事試験場建設を事例に-
 
   海防掛目付方の開国論の形成過程                   後藤 敦史
-「乙骨耐軒文書」を用いて-
研究展望
「日本ファシズム論争」再考                   平井 一臣
「ファシズム論争」と十五年戦争期研究                河島  真
 
新刊紹介
『日本古代の文字と表記』/『平安京とその時代』

部会・委員会ニュース

 

 

 

 

日本史研究575号 2010年7月

日本史研究575号 2010年7月 published on

最新号 575 2010年7月(2010年7月20日発行)

研究
 

近世初期譜代大名論

-軍事編成と所領配置-

三宅正浩
 

戦間期朝鮮の綿布消費市場の地域的拡大と鉄道輸送

竹内祐介
シリーズ新自由主義時代の博物館と文化財
 

歴史資料ネットワークによる水損史料救出活動について

―2009年台風9号への対応を中心に―

松下正和
書評
 

木村直樹著『幕藩制国家と東アジア世界』

鈴木康子
 

木原溥幸著『佐賀藩と明治維新』

伊藤昭弘
新刊紹介
  『精神の歴史』
部会・委員会ニュース

7月例会

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日本史研究会7月例会
「西八条邸の過去・現在―平家権力と邸宅―」
 六波羅と並ぶ平氏の拠点・西八条邸の大部分はかつて、現在の梅小路公園に所在していた。西八条邸は平清盛の妻・時子の日常の居所であり、治承三年(一一七九)のクーデタでは清盛が軍事指揮をとった場でもある。現在、当地とその隣接地において、某社の水族館設置計画および京都市の「梅小路公園再整備の方向性(案)」が策定され、景観が改変されつつある(詳細は本誌五六七、五七三号)。これらは当地の歴史的意義を十分踏まえたものとはいえず、京都を基盤とする学術団体としては看過し得ない事態である。

 そこで本例会では、文献史学のみならず、考古学・建築史など多角的な視野から、西八条邸の歴史的意義を問い直す。さらには一箇の史跡を舞台とした学際研究、学問の社会貢献のあり方を提示したい。

 

日時  7月17日(土) 午後1時~5時 
場所  京大会館2階210号室(京都市左京区吉田河原町15-9)
 京都駅より市バスD2のりば(206)「京大正門前」下車 徒歩7分
 三条京阪より京都バス17番のりば出町柳経由系統「荒神橋」下車 徒歩2分
 京阪線「神宮丸太町駅」下車 徒歩7分
 
テーマ  「西八条邸の過去・現在―平家権力と邸宅―」 
報 告 

山田 邦和氏(同志社女子大学教授)
  「平安京左京八条の考古学的検討」
川本 重雄氏(京都女子大学学長)
  「西八条と平家一門の屋敷」
髙橋 昌明氏(本会代表委員・神戸大学名誉教授)
  「平家の西八条邸とその後」
 

入場無料。一般来聴歓迎。

お問い合わせは、日本史研究会 

日韓知識人共同声明への賛同署名のお願い

日韓知識人共同声明への賛同署名のお願い published on

歴史科学協議会より、別紙「日韓知識人共同声明」への賛同署名収集の要請がありました。
6月末をめどに、日本側で500名の署名を集めたいとのことです。
本会としてはその趣旨を了解し、歴史学研究会、歴史教育者協議会ともども、賛同署名収集に協力することと致しました。
ついては、別紙「共同声明」をご一読いただき、趣旨にご賛同いただける方は日本側発起人もしくは和田春樹氏まで直接ご連絡いただきますよう、お願い申し上げます。  

2010年6月1日    日本史研究会