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「従軍慰安婦」など歴史用語の教科書記述に対する政府の介入に抗議し、政府見解とそれに基づく訂正申請承認の撤回、2014年改定検定基準の廃止を求める(要求書)

「従軍慰安婦」など歴史用語の教科書記述に対する政府の介入に抗議し、政府見解とそれに基づく訂正申請承認の撤回、2014年改定検定基準の廃止を求める(要求書) published on

 

要求書

岸田文雄内閣総理大臣・末松信介文部科学大臣様

「従軍慰安婦」など歴史用語の教科書記述に対する政府の介入に抗議し、政府見解とそれに基づく訂正申請承認の撤回、2014年改定検定基準の廃止を求める

Ⅰ.要求項目

1.「従軍慰安婦」「強制連行」などについての4月27日の答弁書(閣議決定)を撤回すること。

2.9月8日の訂正申請承認を撤回すること。また、更なる訂正申請の強要、文科大臣による訂正申請の勧告を行わないこと。

3.社会科並びに地理歴史および公民の教科書検定基準の2014年改定部分を直ちに廃止すること。

Ⅱ.理由

   文部科学省は「従軍慰安婦」「いわゆる従軍慰安婦」、「強制連行」「強制労働」の記述について、教科書発行者5社から、現行版の中学校社会科、高校日本史・世界史(A・B)および「現代社会」「倫理」並びに来年度から使用される高校歴史総合の各教科書、5社29点について、「記述の削除や変更の訂正申請」を承認したと9月8日に明らかにした。今回の訂正申請は、「自主的」の形をとっているが、明らかに政府・文科省による強要である。
 この問題は、3月の参議院文教科学委員会での自民党議員の質問に対して、萩生田文科大臣が、慰安婦に関する用語の政府の統一的見解がまとまれば、それに「基づいて適切に検定を行っていくこととなります」との答弁に始まり、「日本維新の会」幹事長馬場伸幸衆議院議員の「従軍慰安婦」、「強制連行」などに関する質問主意書と、それに対する閣議決定された菅内閣の以下の答弁書(政府見解、4月27日)を契機に本格的に展開された。

答弁書(概要)

①「いわゆる従軍慰安婦」との記述は「従軍」と「慰安婦」の組み合わせも問題で、今後は単に「慰安婦」が適切である。

②戦時における「朝鮮半島から日本への労働者の移入」は、「募集」「官斡旋」など様々な経緯があり、「強制連行」または「連行」ではなく「徴用」を用いることが「適切」である。

 この後の国会質疑で政府は、「政府見解」に沿って、訂正申請を教科書会社に働きかけること、訂正申請を行わない場合には文科大臣による「訂正申請勧告」もありうると答弁した。文科省は、さらに関係する教科書を発行する15社の編集担当役員を対象に「臨時説明会」を開催し、訂正する場合は「6月末までに申請」「8月頃、訂正申請承認」などの日程も伝えた。
 これは、政府見解で教科書記述を恣意的に変えさせたことにほかならず、「検定時」だけでなく、政府の時々の意向で教科書記述を変えさせることとなる。憲法の保障する学問の自由、言論・表現・出版の自由の度重なる蹂躙である。
 これらの訂正の根拠とされるのは、菅前首相も答弁しているように、2014年改定の義務教育の社会科および高校の地理歴史・公民の教科書検定基準「閣議決定その他の方法により示された政府の統一的な見解又は最高裁判所の判例が存在する場合には、それらに基づいた記述がされていること」である。日本弁護士連合会は、この検定基準は「国による過度の教育介入として憲法26条に違反し子どもの学習権等を侵害するおそれがあるといわざるを得ず,これらの撤回を求める」(2014年12月19日付「教科書検定基準及び教科用図書検定審査要項の改定並びに教科書採択に対する意見書」)としていた。
 この規定に基づき、いままでも領土問題などで執拗に政府見解が書かされ、「改定」検定基準の他の規定で南京虐殺事件、関東大震災の被害者数などを学問研究の知見に基づいて記述することができなくなっている。日弁連の指摘した「おそれ」は現実のものとなっている。検定基準の2014年「改訂部分」は、廃止すべきである。
  2021年10月18日

子どもと教科書全国ネット21
賛同団体連名(全一九四団体)
※日本史研究会は賛同団体に加わりました。

日本史研究710号(2021年10月)

日本史研究710号(2021年10月) published on
研  究  
六角定頼の対京都外交とその展開 馬部 隆弘
研究ノート  
中世における水田二毛作と水稲品種―稲作と麦作の作業競合という観点から― 渡邊 太祐
書  評  
岩田真由子著『日本古代の親子関係―孝養・相続・追善―』 澤田 裕子
小島庸平著『大恐慌期における日本農村社会の再編成―労働・金融・土地とセイフティネット―』 木下 光生
新刊紹介  
福田千鶴・武井弘一著『鷹狩の日本史』  
沖田行司著『横井小楠―道は用に就くも是ならず―』  
部会・委員会ニュース  

日本史研究会大会アンケートについて(お願い)

日本史研究会大会アンケートについて(お願い) published on

 日本史研究会では、10月9日(土)・10日(日)に行われた大会への参加者に、アンケートをお願いしています。すでに、会場及びオンライン(チャットなど)で連絡し、多くの方にご記入(入力)いただきましたが、まだの方は、大会の各会場の報告レジュメを置いているドライブに「アンケートの記入について、googleフォームのアドレス・QRコードを記した案内」を置いていますので、ご協力いただければ幸いです。
 10月24日(日)を締切とさせていただいています。よろしくお願い申し上げます。

大会1日目(10/9・土)の総会・個別報告のご案内

大会1日目(10/9・土)の総会・個別報告のご案内 published on
 10/7(木)、大会1日目の総会および個別報告(第1会場・第2会場)の案内を、それぞれ参加申し込みをされた方(対面方式・オンライン方式とも)に対して、メールでお送りしましたので、ご確認ください。
 メールが届いていない場合(迷惑メールに分類されていないかもご確認ください)、下記までメールでご連絡ください。
 大会でお会いしましょう。
 
総会
 nihonshiken2020*gmail.com        *を@に変えてください
 
第1会場
【古代史部会】nihonshiken.kodai*gmail.com *を@に変えてください
【中世史部会】medieval*nihonshiken.jp   *を@に変えてください
 
第2会場
 kingendai.nihonshiken*gmail.com     *を@に変えてください
 
 なお、大会2日目(10/10・日)の部会共同研究報告の案内は、10/8(金)にメールさせていただく予定です。もうしばらくお待ちください。

2021年度日本史研究会総会・大会の開催方式について

2021年度日本史研究会総会・大会の開催方式について published on

 2021年度日本史研究会総会・大会(10月9日・10日)は、当初の予定通り、「対面方式」と「オンライン方式」との併用にて実施いたします。

 参加申込をお済ませの方で、まだ会場整理費をお支払いいただいていない場合は、必ず大会当日までにお支払いをお済ませください。なお、「対面方式」で参加される場合であっても、会場で会場整理費をお支払いいただくことは出来ません。(新型コロナウイルス感染症予防の観点から、会場受付での授受を避けるための措置です。)

 「対面方式」で御参加の場合は、会場入場時に申込受付完了メールを、プリントアウトしたもの、もしくはスマートフォン等の画面にて確認させていただきますので、事前にご用意ください。

*参加申込は、9月30日で終了しております。

2021年度オンライン書籍展示

2021年度オンライン書籍展示 published on

  2021年度日本史研究会総会・大会は、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、人数を制限した上での「対面方式」と「オンライン方式」との併用にて実施することとなりました。
 それにともない、書籍展示を下記日程にてオンライン開催いたします。
  なお日本史研究会が、団体・書店と書籍の購入希望者との間に入ることは一切ありませんので、その旨ご了承ください。 

展示期間:2021年10月1日(金)~11月1日(月)終了しました。

◆戎光祥出版
https://www.ebisukosyo.co.jp/app/Blogarticleview/index/ArticleId/39
◆鷹陵史学会
https://www.bukkyo-u.ac.jp/institution/academy/history/
◆大阪大学出版会
http://www.osaka-up.or.jp/top_images/nihonshiken2021.pdf
◆大阪歴史学会
http://www.historia-osaka.on.arena.ne.jp/backnumber.html
◆汲古書院
http://www.kyuko.asia/files/nihonshi.pdf
◆京都民科歴史部会
https://kyomin.info/category/journal/
◆サンライズ出版株式会社
https://www.sunrise-pub.co.jp/nihonsikenkyuukai
◆四国中世史研究会
https://4chuken.blog.ss-blog.jp/
◆思文閣出版
https://www.shibunkaku.co.jp/shuppan/nihonshiken202109.pdf
◆人文書院
http://www.jimbunshoin.co.jp/files/jimbun20211004nihonshi.pdf
◆青史出版
http://www.seisi-shuppan.co.jp/nihonsiken-online2021_10.html
◆禅研究会
https://zenkenkyukai.hatenablog.com/
◆東京大学出版会
http://www.utp.or.jp/special/nihonshiken2021/
◆名古屋大学出版会
https://drive.google.com/file/d/1Z3Lbs4LD3iPbvV0LdWeCQhFPUShP4Iya/view?usp=sharing
◆塙書房
http://rr2.hanawashobo.co.jp/assets/static/images/original/20210830/nihonsi_20210830.pdf
◆勉誠出版
https://bensei.jp/wpja2/wp-content/uploads/2021/09/202109nihonshi_autumn.pdf
◆法藏館
【法蔵館】日本史研究会大会 オンライン書籍展示用注文書
◆株式会社八木書店
https://catalogue.books-yagi.co.jp/files/pub/pdf/nihonshi20210914yagi.pdf
◆株式会社 山川出版社
【表紙(ご発注要領)】 (山川出版社)
【新刊・近刊】 (山川出版社)
【一般書】 (山川出版社)
【日本史関連書】 (山川出版社)
◆臨川書店
http://www.rinsen.com/nihonshi2021.pdf
 
 
 

日本史研究709号(2021年9月)

日本史研究709号(2021年9月) published on
2021年度日本史研究会大会に向けて 研究委員会
大会テーマ 日本史における社会の変動と政治・文化  
共同研究報告  
第1 会場─────駒井 匠/酒匂由紀子
第2 会場─────千葉 拓真/後藤 敦史
第3 会場─────田中 智子/塩原 佳典
 
研  究  
第二次若槻内閣の行政制度改革構想と政党内閣制─拓務省廃止問題再考─ 十河 和貴
研究展望  
これからの椿井文書研究のために─椿井家と今井家に関する基礎的考察─ 馬部 隆弘
シリーズ 新自由主義時代の博物館と文化財
コロナ禍と博物館③
 
コロナ禍でのミュージアムのアウトリーチと連携─おうちミュージアム─ 渋谷 美月
書  評  
今村直樹著『近世の地域行財政と明治維新』 伊藤 昭弘
新刊紹介  
江島 香著『柳川の歴史 7 幕末維新と自由民権運動』  
長妻三佐雄・植村和秀・昆野伸幸・望月詩史編著『ハンドブック近代日本政治思想史─幕末から昭和まで─』  
部会ニュース  

シンポジウム歴史教科書いままでとこれからⅩⅥ

シンポジウム歴史教科書いままでとこれからⅩⅥ published on

新科目「歴史総合」と近現代史学習の課題

I.「歴史総合」教科書の全体的特徴(歴史教育者協議会WG)
Ⅱ.世界近現代史と「歴史総合」:教科書に即して(木畑洋一さん(元東京大学))
Ⅲ. (仮) 日本史教員/世界史教員からみた「歴史総合」(田中元暁さん・中村慎吾さん(高校教員・歴史学研究会))
Ⅳ.(仮)「歴史総合」と教員養成の課題(斎藤一晴さん(日本福祉大学・歴史科学協議会))

日時:2021年10月17日(日) 13:00~17:00
会場:オンラインもしくは日本教育会館7階・中会議室
(地下鉄「神保町」駅下車徒歩5分・JR「水道橋」駅下車 徒歩15分)
資料代: 1,000円(会場参加・オンライン参加)

◆主催◆
歴史学研究会 歴史科学協議会 日本史研究会 地方史研究協議会 歴史教育者協議会 東京歴史科学研究会 子どもと教科書全国ネット21
連絡先:歴史教育者協議会(竹下・シンポジウム事務局)090-8100-1038

★ 第16回シンポ チラシ

歴史教育シンポジウムのお知らせ

歴史教育シンポジウムのお知らせ published on

【開催案内】公開シンポジウム

「歴史教育シンポジウム「歴史総合」をめぐって(5) —「歴史総合」の教科書をどう作ったか」—」

【主催】日本学術会議史学委員会・同中高大歴史教育に関する分科会、日本歴史学協会

【後援】高大連携歴史教育研究会

【日時】 2021(令和3)年10月30日(土)13時30分~17時30分

【開催地】オンライン

【参加費】 無料

【定員】先着300人

【事前申込み】要 〆切り 2021年10月28日(木)

  < https://forms.gle/J8mzAH6kRdUmJrxs9>

【開催趣旨】

日本学術会議史学委員会と日本歴史学協会は2016年以来、「歴史総合」に関してシンポジウムを開催してきた。2016年12月の中教審答申で「歴史総合」の設置が答申され、2018 年 3 月に必修科目「歴史総合」と選択科目「日本史探究」・「世界史探究」の学習指導要領が告示された。「歴史総合」は、2020年度に教科書検定が行われ、2021年度に教科書採択も実施された。そして、「歴史総合」の授業が2022年4月から始まる。このような状況を受けて、2021年の歴史教育シンポジウムでは、研究分野が日本史の方、外国史の方、高等学校で世界史の授業を担当されている方に報告を依頼した。「歴史総合」の教科書も完成したことを受けて、「歴史総合」をどう構想したかを再検討してみたい。

【プログラム】

総合司会 中野聡(一橋大学学長、日本学術会議連携会員)・君島和彦(東京学芸大学名誉教授、日本学術会議連携会員)

 開会挨拶 若尾政希(一橋大学教授、日本学術会議会員、日本歴史学協会委員長)

 趣旨説明 君島和彦

 報 告 成田龍一(日本女子大学名誉教授):歴史的実践としての「歴史総合」のために(仮題)

     川手圭一(東京学芸大学副学長):「歴史総合」の構想と教育現場をつなぐもの(仮題)

     廣川みどり(千葉県立袖ケ浦高等学校教諭):「歴史総合」でできること、為すべきこと-高校現場で考える-

 コメント 長志珠絵(神戸大学教授、日本学術会議連携会員)

 閉会挨拶:栗田禎子(千葉大学教授、日本学術会議会員、日本歴史学協会常任委員)

【問い合わせ先】メールアドレス:wakao.masaki(a)r.hit-u.ac.jp

    ※(a)を@にしてお送りください。

【ポスター】

第18回飯田市地域史研究集会のお知らせ

第18回飯田市地域史研究集会のお知らせ published on

イベント名:第18回飯田市地域史研究集会
日時:2021年9月11・12日
開催方法:ZOOMによるオンライン開催
申し込みHP:https://yamazatokeikan.org/form/2021sympo/
プログラム
9月11日

10:00~10:30

開会挨拶

第一部 景観の歴史と文化―国際比較の視点から

10:30~11:00

問題提起/福村任生(飯田市歴史研究所)

11:10~12:30

講演 「テリトーリオの営みが生んだ景観―その再評価と継承の方法」/陣内秀信さん(法政大学)

昼休憩

14:00~15:20

講演 「アジアの景をさぐる」/ 大田省一さん(京都工芸繊維大学)

15:20~15:50

コメント 「絵図からみた暮らしの景観」/吉田ゆり子さん(東京外国語大学)

16:00~17:00

全体討論

9月12日

第二部 魅力ある景観をのこす・つたえる

9:30~10:10

報告 「近世座光寺村の社会と空間」/ 羽田真也(飯田市歴史研究所)

10:15~10:55

報告 「東京・葛飾柴又の文化的景観―調査の方法と課題」/中尾俊介さん(横浜国立大学)

11:05~11:35

報告 「宮田宿の歴史的景観と保全の取り組み」/ 小池勝典さん(宮田村教育委員会)

11:35~12:05

報告 「古民家を地域にひらく」/ 宮井啓江さん(九如亭)

12:05~12:20

全体コメント・質疑・閉会挨拶